1話完結のスタイルをとり、謎解きの面白さに加え、人間ドラマとしても見応えがありました。初回のテンションはそのまま最終回まで維持され、平均視聴率は14.5%を記録。目立ったキャストがいない中で立派な数字です。
倉石善男は組織に馴染まず、自分の信念を貫き通す男。初めから終わりまで彼のキャラクターに変化はありませんでしたが、まわりの人間の接し方が変わっていきます。そこがストーリー展開上のスパイス。例えば、ただの通過点でしかないと検視の仕事をとらえていた一ノ瀬和之(渡辺大)が、次第に彼へ尊敬の念を抱いていく過程は、検視官としての使命に燃える倉石善男の人間味溢れるキャラクターを際立たせていました。
「根こそぎ拾ってやる」。
事件現場から、物的な証拠は当然のこと、死んだ人間の想いまで感じ取ろうとする倉石善男。内野聖陽のずっしりとした安定感のある演技に魅力を感じる刑事ドラマの秀作です。
おすすめ度:★★★★☆
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